横浜市が「起業する次世代をまちぐるみで応援するまち」を目指す
「YOXO BOX」発の新たなプロジェクトである「YOXO NEXT」。
これからの「あたり前がない時代」を生きるひとたちが、起業マインドに触れ、体験することを通して「人生を自分で切り開くチカラ」を身につけることを目指すのが『YOXO NEXT 起業ラボ』です。
今回は、2025年8月24日の「”誰かの夢を一緒に叶える!”起業家と挑むアイデア共創ワークショップ」に登壇してくださった、株式会社PocketPort三宅さんへのインタビューをお届けします!
株式会社PocketPort 代表・三宅剛平さん インタビュー

2000年熊本県出身。地元では親戚がいる天草を訪れながら釣りなどを通し海に親しむ。学生時代には野球に打ち込み、大学は横浜市立大学国際商学部へ進学。その後、経営や組織論を学びながら友人に声をかけ、大学3年次に起業家の道へ。
株式会社PocketPortを設立し、複数のビジネスコンテスト入賞やプログラム採択を重ねる。行政との連携や新規事業立ち上げなどを得意とする。
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PocketPortでは現在、どんな事業をされていますか?
僕たちは今、日本の港をもっと身近に感じてもらえるように、マリーナや漁港を一般の人も利用できる形にし、活性化させる事業を行っています。
具体的には、
- 非日常の空間を楽しむクルーザー乗船体験
- 漁船に乗って漁師さんと一緒に刺し網漁に挑戦できる体験
といった、実際に船に乗る体験型コンテンツを提供しています。
さらに、船に乗らなくても楽しめる仕組みとして、プロの漁師が代わりにタコツボを仕掛け、獲れるかどうかをワクワクしながら待ち、獲れたら本物のタコが届く——そんな“ゲーム感覚”のオンラインコンテンツも展開しています。
こうした様々な方法で、船や港、漁港に少しでも興味を持ってもらえる体験を届けたい。その思いで、日々事業に取り組んでいます。

今回、中高生に向け事業内容を伝え、一緒に「新企画を考える」というワークショップをやってみて、いかがでしたか?
普段は大人向けに話す機会が多いので、中高生に直接伝えるのは新鮮でした。
思っていたよりずっと素直に聞いてくれて、最初から最後まで楽しんで取り組んでくれたのが印象的です。僕自身も一緒に楽しめました。
既存事業として船に乗ってもらう体験を提供する機会は多いのですが、今回は新たに「船で海に出るのが怖い人にも港を楽しんでもらうには?」というテーマで、中高生と一緒に企画を考えることができたのは、自分にとっても刺激になりました。

参加者の皆さんについて、印象に残ったことはありますか?
初めて出会った事業のアイデアを中高生に考えてもらうにあたって、彼らの質問の仕方がとてもよかったです。
例えば『なぜ船に乗るのが怖い人がいるのか?』『安心して楽しむには何が必要なのか?』といった問いが出ていました。
中高生らしい素朴さと、鋭さをあわせ持つ質問にハッとさせられました。

実際にチームが考えたアイデアを聴いてみてどうでしたか?
どのチームも、大人では出てこないユニークなアイデアを提案してくれました。
本当に“なるほど!”と思うものがたくさんあって、僕自身の気づきにもなりました。
提案を聴いていて面白かったのは、ただのアイデアではなく『誰のために』という視点がしっかり入っていたこと。
“船で海に出るのが怖い”という人の気持ちを出発点にしているからこそ、本当に使う人を思い浮かべられるんだと感じました。

YOXO NEXT起業ラボのような場にどんな可能性を感じますか?
中高生にとっては、実際に自分たちが考えたアイデアを発表してみて、どう判断されるのかを知る機会になれば良いなと思いますし、僕自身、皆さんの自由な発想にすごく刺激をもらいました。
ここまで準備を進めてくれた運営チームの皆さんの熱量も高くて、僕自身も本当に勉強になりました。

最後に、今後についての思いを教えてください。
中高生と大人が一緒になって考える機会はどんどん増えていったら良いと思います。特にPocketPortのように、ユーザーに近いサービスを展開している企業にとっては、こうしたアイデア共創はぴったりだと思います。
自由な発想と経験をかけ合わせることで、新しい可能性が広がると信じていますし、僕自身も、またこういう場に参加したいです。

編集後記
中高生の皆さんが、三宅さんのお話を聞きながら「リーダーシップ」を学び、起業家と共にアイデアを共創することで「フォロワーシップ」を体験できたら良いなと願い設計したプログラムでしたが、三宅さんがご登壇してくださったことで、その願いを実現することができました。
中高生の皆さんが、初対面かつ年齢も様々なチームで協力し合いながら新企画を考える姿や、そのための調査を真剣に進める姿にはとても感動しました。
三宅さん、参加者の皆さん、本当に有難うございました!
インタビュー・文:株式会社plan-A/起業ラボプログラムディレクター 田中優子
写真:堀篭宏幸
