横浜の起業家が集い、新たなイノベーションが生まれる場「YOXO BOX」。
この場所から新しい取り組みが始まりました。これまでラウンジの一角で書籍を展示していたスペースを、スタートアップのプロダクトやサービスを広く発信し、ニーズ検証を行うための常設展示スペースへとリニューアル。今回のレポートでは、第1号として展示いただいた株式会社kitafuku様の事例を通して、このスペースの活用法と可能性をご紹介します。
単にモノを置くだけでない、PRやニーズ検証を行える環境
YOXO BOXは年間約5,000名の起業家や投資家、行政関係者らが訪れる、横浜のスタートアップ拠点です。
スタートアップにとって、自社のプロダクトを常設で展示できる場を確保することは容易ではありません。特に、開発中製品のユーザー反応を確かめたり、メディア取材時に“絵になる場所”を用意したりすることは、成長フェーズで重要です。
そこで、YOXO BOXという「ハード」の機能を最大限に活用し、約1ヶ月単位で1社がじっくりとスペースを使い、PRやニーズ検証を行える環境を整えました。単にモノを置くだけの場所ではなく、運営側と企業が二人三脚で作り上げる「生きた発信拠点」を目指しています。

今回の第一弾展示は、横浜を拠点にサステナブル事業を展開するkitafukuです。
kitafuku様は、廃棄されるクラフトビールのモルト粕(麦芽粕)を活用したアップサイクル紙「CRAFT BEER PAPER(クラフトビールペーパー)」の企画・販売を行っています。
この紙は、原材料の一部に本来廃棄されるはずの麦芽粕を混ぜ込むことで、独特の色味と麦芽の粒感がある豊かな風合いを実現。名刺やコースター、ポストカードなど、素材の質感を活かした製品として展開されています。
地元のブルワリーと連携したこの取り組みは、横浜発のサーキュラーエコノミーの象徴的な事例として注目を集めています。また、FSC認証を受けた素材をベースにするなど、環境配慮の国際基準を満たしている点も大きな特徴です。
同社は「地域の課題を二人三脚で解決する」という理念を掲げ、横浜市のSDGs認証制度「Y-SDGs」の認証や「かながわSDGsパートナー」への登録など、自治体とも連携。環境保護と地域活性化の両輪で活動を続け、その姿勢は多方面から高く評価されています。
https://kitafuku-project.com/
展示を通して見えた「YOXO BOXならでは」の価値
実際に展示を行ったkitafuku様に、その工夫と成果についてお話を伺いました。
問い①:今回の展示で工夫した点はどこですか?
plan-Aさんの手厚いサポートが大きかったです。来訪者の背景が多様なので、BtoBとBtoCの両方の製品を並べ、誰が見ても自分事として捉えられるよう工夫しました。
さらに、地域連携マネージャーの方にホワイトボードで事業や想いを詳しく可視化していただいたことで、製品だけでなく『会社そのもの』を伝えられる展示となりました。
問い②:このスペースをどのように活用されましたか?
メディア取材や打ち合わせの際に展示スペースをご案内することで、関係者が製品を手に取りイメージを膨らませられました。言葉で説明するよりも、現物を見て触れてもらう効果は絶大です。また、私たちが不在の時でもコミュニティマネージャーや地域連携マネージャーの方が来客に製品を紹介してくださり、それがきっかけで販路拡大につながったこともありました。開館時間中、地域連携マネージャーが継続的にPRしてくれる点は非常に心強かったです。
テクニカルショウヨコハマでは、「YOXO BOXでの展示を見て、会社の人に会えるかな、と思って来ました!」という声もいただき、波及効果も実感しております。
問い③:利用を検討している方へメッセージをお願いします
今回の展示をきっかけに、具体的な売上や商談につながる成果を得られました。他のコワーキングスペースでも展示の経験はありますが、ここまで効果を実感できたのは、YOXO BOXのサポート体制が大きいと感じています。要望を一つお伝えするとしたら、展示期間中にその企業がYOXO BOXで登壇するイベントを開催してもらうことです。『登壇で熱量を伝え、そのまま展示へ』という導線ができたら、より成果につながりやすいと思います。

訪れる人々との出会いを最大化させる、そんな伴走支援を
この展示スペースの特徴は、単に「場所を貸し出す」ことではなく、運営を担うplan-Aのスタッフが展示内容を一緒にブラッシュアップしていく姿勢にあります。
たとえば、初めて見る方にも魅力が伝わるようキャプションを添削したり、ホワイトボードを活用した親しみやすい紹介文の作成など、展示スペースを「生きた空間」にするための工夫を日々凝らしています。また、メディア取材時のアテンドや、公式LINEでの告知といったPR面でのサポートも、起業家の皆さんに並走する形で行っています。
「プロダクトを置いたら終わり」ではなく、その時々の状況に合わせて展示を盛り上げ、訪れる人々との出会いを最大化させる。そんな伴走支援を大切にしていきます。
おわりに
自社のプロダクトをより多くの方に知ってほしい、メディア取材の際に手に取れる現物を置きたい、あるいは専門家のアドバイスを受けながら展示の質を高めたい。そんな熱意を持つ起業家の皆さんであれば、どなたでも無料でこのスペースをご活用いただけます。
「どう展示すれば伝わるだろうか」という悩みからでも構いません。少しでもご関心のある方は、ぜひお気軽にYOXO BOXの地域連携マネージャーまでお声がけください。

